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エイズ教室における歯科保健推進の資料

・エイズ(AIDS)
1.基本的なこと

 エイズ(後天性免疫不全症候群)とは、ヒト免疫不全ウィルス(HIV)感染症の終末像であります。
 HIV感染症の臨床経過は、HIVに感染すると数週間後にインフルエンザ様の急性期症状が一過性に認められ、その後に症状が消失して無症状キャリア状態となり、数年から10年を経過して日和見感染や悪性腫瘍を発症して最終段階のエイズとなります。


2.歯・口における特徴的な症状

  1. 無症状キャリア状態となり、数年から10年経過していくうちに、リンパ節腫脹、発熱、体重減少がみられ、この時期に口腔内では帯状疱疹や口腔カンジダ症、毛状白板症か見られることが多い(エイズ関連症候群=ARCと呼ばれる)。
  2. 口腔症状からHIV感染症の早期診断と予後判定に重要な情報が得られることもあります。
  3. ウィルス保有量は血液、精液ほぼ同量、母乳1/10、唾液1/100、涙1/1000で、唾液による感染は低いと考えられています。


3.口腔ケアのポイント

  1. 免疫系の異常により、口腔の疾患が重症化し、罹病期間も延長するので口腔ケアは重要で、丁寧な口腔清掃が必須であります。
  2. エイズに対する治療法(化学療法など)により状態はなお悪化し、口腔乾燥を引き起こすので人工唾液などを利用しましょう。


4.歯科治療時の問題点

  1. HIV感染から約10年の無症候キャリヤの時期は、血液中のHIV量も少なく患者自身の免疫力も保たれているので、一般的な歯科治療は積極的に行うことが可能であります。
  2. 感染予防対策としてはB型肝炎予防策に準した方法(ユニバーサルブレコーション)で行い、必ずゴム手袋、マスク、帽子、眼鏡を着用して行うことが必要です。
  3. 県内に数カ所のエイズ拠点病院があるので観血処置は専門機関に紹介されます。


生活習慣病予防教室等参考リーフレット集

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