熊本県歯科医師会ホーム > 歯の豆知識

介護教室における歯科保健推進の資料〜パーキンソン病の患者さんへ〜

1.基本的なこと

 振戦(ふるえ)、固縮(こわばり)、無動(鈍い動作)、前屈み、小刻み歩行、後方突進現象などを症状とする神経系の変性疾患で、多くは中年以後に発症します。


2.歯・口における特徴的な症状

  1. L-dopa剤の長期服用により口・舌の不随運動(オーラル・ディスキネジア)が認められることがあります。
  2. オーラルディスキネジアにより、義歯の維持、安定が妨げられ、義歯の動きり粘膜に潰瘍を形成することがあります。
  3. 患者自身で、義歯の着脱や、口腔内清掃ができない場合が多い。


3.口腔ケアのポイント

  1. L-dopa剤の服用により症状の日内変動があるので症状のよい時間を選びましょう。
  2. オーラルディスキネジアは止むことがないので、この運動を許容した上でケアを行います。
  3. 転倒や起立性低血圧を起こしやすいので、体位の変換には注意が必要です。
  4. ケアについては歯ブラシ、歯間ブラシ、巻綿子、スポンジブラシ、電動ブラシなと便利なグッズもあるので、専門家の指導を受けるよう勧めましょう。


4.歯科治療時の問題点

  1. 内科主治医との密な連携の上でパーキンソン病の重症度を理解した上で、治療計画をたてることが必要です。
  2. オーラルディスキネジアにより義歯が不安定となるので、義歯の設計にあたっては、着脱やアフターケアのやりやすさなど配慮が必要。
  3. 義歯による咬合挙上を行うことで、オーラルディスキネジアが軽減する場合もあります。
  4. 治療時には転倒や起立性低血圧に注意し、血圧のモニタリングが必要です。また、口唇、舌を傷つけないように注意が必要です。


生活習慣病予防教室等参考リーフレット集

歯の豆知識トップへ戻る